静岡県浜松市でスポーツメンタルコーチングをしています喜納将克です。
今回のテーマは『レジリエンスと思考の関係』です。
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本ブログは、育成年代のアスリートやご両親に読んでいただきたい内容です。レジリエンス(逆境力:逆境を乗り越える力)を高めていくには、思考の使い方が非常に重要です。この考え方の違いが多くの偉人と凡人を分ける違いだと思います。誰もが不可能と思える答えを自分が導き出したとしてもその答えを否定せず、「どうしたら実現できるか?」と今あるもの・できることから1歩分の答えを持って歩き出す。それがあなたの未来を変える思考の使い方です。
※ブログの感想や質問をいただけると励みになります。皆様のコメントお持ちしております。
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思考と感情の関係
前回のブログでは、思考について深掘りし『思考に捉われすぎない』大切さをお伝えしました。
おさらいになりますが、思考そのものはパッと浮かんでは形を変え、流れていくものであり、思考に意味を持たせているのは自分の価値判断になります。良し悪しの無意識の価値判断(ジャッジ)に気づけると、全ての出来事には良い面(+)と悪い面(−)が必ずあり、両方見ることで片寄った思考から、一歩引いて物事を捉えることができます。この思考から一歩引く姿勢が『思考に捉われすぎない』という意味です。
この思考を価値判断(ジャッジ)しない練習法として、呼吸に意識を向けるマインドフル瞑想が有効ですよと前回ブログではお伝えしました。今回は、自分の思考にどのように気づいていったら良いかをお伝えします。
私が選手達にお伝えしているのは、ノートにその日の出来事を書き出すというジャーナリングという手法をお伝えしています。
その手順としては、以下の通りです。
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【ジャーナリングの手順】
- ノートとペンを準備する
- ノートに1日の【嫌だった事】【嬉しかった事】を箇条書きで書く
- 出来事を思い出して、『何を感じた?』と感情に意識を向ける。
- 何が嫌だったのか?、何が嬉しかったのか?そう感じたポイントを言葉にする
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まずノートとペンを用意して、1日の終わりに【嫌だった事】【嬉しかった事】の両方を箇条書きで書き出してみましょう。特に、嫌だった事をたくさん書き出せたら、自分を深く知ることができると思って楽しみながら書いてください!!
嫌だなと感じた出来事を書き出したら、その出来事を詳細に思い出してみましょう。どんな出来事が起こって、自分はどんな反応をしたのか?
ポイントは、なぜ自分はその反応(行動)をとったのか?です。そこに価値判断(ジャッジ)のヒントが隠れているんです。
思考の中に答えはなく、感情の中に答えがあります。自分が素直に感じた感情が、自分の価値観を教えてくれます。
この技法は認知行動療法のABC分析と言って、A(出来事)に対しての反応であるC(感情・行動)を観察します。そのCを選択した裏側にはどんな考え方が隠れているのかというB(思考・認知)を分析することで、自分がAという出来事をどのように解釈し、価値判断しているのかを確認することができるんです。
自分自身で自分の感情や思考を知ることはすごく難しいですので、ジャーナリングという書く方法で、自分を振り返る方法がおすすめです。こうやって自分の思考ではなく、体の反応や感情に目を向けることで心の奥にある自分の考えに触れることができるんですね!
レジリエンスを高める思考の活用
先程、特に嫌だった事を振り返ることで、自分を深く知ることができるとお伝えしました。
嫌な経験とは、怒り、悲しみ、悔しさ、劣等感、 恥ずかしさ等のネガティブ感情を伴います。これらの感情の裏側には、本当はこうしたかった(こうして欲しかった)という本心が隠れていて、嫌なことを掘り下げれば掘り下げる程、『本当は自分はこうしたい』という理想の未来に近づくという不思議なことが起こります。
だから、嫌なことがあった時は、
全力でネガティブな感情を味わって、
吐き出して、
あの人の何が嫌なんだろうと価値観を掘り下げて、
その次に、
「本当は、私はどうしたいの?」「今後どうなっていたらいい?」と自分に問いかけてください。
問いかけた後に大事なことは、自分が出した答えを否定しないこと。
どんなに無理だと思えるようなことでもです。
例えば、世界が平和になって欲しいが答えなら、理性的な自分(大人な自分)は自分なんかが世界の平和を作れるはずがない。
戦争を止めさせるとか、人を指導するとか、自分一人の力では絶対無理でしょ!と正論を盾に否定するでしょう。
空を飛んで宇宙に行きたいが答えなら、理性的な自分(大人な自分)は宇宙なんて絶対無理でしょ!私は高所恐怖症でしょ!
と正論を盾に否定するでしょう。
親や友達に話をしても、「お前なんかには絶対無理!そんなことしてどうするんだ?」と否定されることが目に見えています。
でも、人の歴史をしっかり見つめてください。
- 暴力に頼らず塩の行進だけで平和な世の中を作ろうとしたガンジー
- 目も見えず、耳も聞こえず、話もできなかったのに人前で話せるようになり、ハーバード大学を卒業したヘレン・ケラー
- 空を飛ぶ飛行機を完成させたライト兄弟
- 再生医療に結びつくiPS細胞を発見した京都大学の山中伸弥教授
誰もが不可能だと思えるようなことに挑戦し、現代にも大きな影響を与えた人達が本当にたくさんいます。自分で一度調べてみてください。その人達もはじめは無理だと思っていましたが、自分の答えを絶対否定しませんでした。
逆に、「どうしたら実現できるのか?」をひたすら考えて、行動して、振り返って、改善してきたんです。
凡人が偉人になるのは、この考え方の違いだと思っています。
自分の可能性にだけ目を向けて、今ある1歩分の答えだけで歩き出す。
自分の未来を作れるのは、自分の思考です。思考をどのように使うかで、将来の選択も変わってくるんですよ!

夢や目標を持つことの大切さ
これまでお伝えしてきたように、本当の自分の想いに触れた時、自分の答えを否定せず、今あるもの・できることで答えを出して歩いていくことが未来を変える1歩になります。スポーツで学べることは、本当に人生で必要な全てのことが詰まっていて、子供達が夢を描いて、その夢に向かって本気で取り組んでいく姿勢が、将来の基礎を作ると信じています。
MIND COREのコーチングが、そのきっかけになれたら幸いです。僕もまだまだできていない事が多いですが、これからも子供達が出した答えを大切にして、本気で夢を叶えにいくお手伝いをしていきます。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました!
今後も、スポーツメンタルに関わる情報をブログで発信していきたいと思います。他のブログも是非お楽しみください!また、コーチングにご興味がある方は、体験コーチングの方にもいらしてください!お待ちしています!!
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