自主性と自律性の違い


いつもお読みいただきありがとうございます。

静岡県浜松市でスポーツメンタルコーチをしています。

 

MIND COREパーソナルコーチング 喜納将克(きな まさかつ)です。

 

 

このブログでは、アスリートのメンタルが向上する記事をお伝えしています。 

読み進めることで、物事の捉え方が変わったり、何か気づきが生まれるヒントが生まれるかもしれません!一緒に学んでいきましょう!

 

 

今回のテーマは『自主性と自律性の違いです。

 

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自主性と自律性という言葉の違いには、どんな意味が込められているのでしょうか?私は『自主性がある選手』だけでは物足りないと考えています。そこには本人の情熱や本気度というものが、少し足りてないんです。MIND COREでメンタルを学んでいる私達が目指したいのは『自律性のある選手』です。そのために、周りは心理的安全性を担保する努力は必要だと思いますが、最後は本人の情熱と本気度です。そこに行き着くまでには、人生の中で一度でも死に物狂いで頑張る経験が必要だと思っています。

 

本ブログは、育成年代のアスリートやご両親に読んでいただきたい内容です。

 

 

※ブログの感想や質問をいただけると励みになります。皆様のコメントお持ちしております。

 

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選手の『自主性』だけでは物足りない?


スポーツクラブや部活動の勧誘で、「選手の自主性を尊重します」と言った言葉を聞いた事があるかもしれません。でも、自主性という言葉の定義をしっかり考えた事のある人は、少ないのではないでしょうか?

 

自主性(じしゅせい)というと、選手自身が考えて、自ら動くという印象でしょうか。間違ってはいないのですが、少し違います。自主性の他に、自律性(じりつせい)という言葉があります。

 

 

今回は、自主性と自律性の違いからお伝えしていきます。

 

 

◉自主性:じしゅせい

 

 やるべき事が決まっている場合に、他人の指導や命令によらず、選手自らの判断でそれをこなすこと。

 

 「他人に言われる前に、やるべきことを自分からやる」という意味。

 

 

◉自律性:じりつせい

 

 やるべき事が決まっていない場合にも、自分で目標や目的を設定し、判断・行動すること。

 

 外部からの力にしばられないで、自分が立てた規範(ルール)に従って行動すること。

 

 

つまり、自主性は、やるべき事が決まっている時に自分で考えて行動する事であり、自律性は、やるべき事が決まっていなくても自分で課題を見つけ、目標や目的を設定し、考えて行動することです。

 

 

この差はすごく大きくて、自律性の方が目標を明確にしながら、自己能力を客観的に分析して、次にやるべきことが見えている状態と言えます。他人に指摘されて目標を考えるのではなく、なりたい自分が明確にあって、それが目標になっているのです。

 

 

そのため、モチベーションが高いのは自主性<自律性の方です。

 

 

自分の内側から湧き出てくる情熱が、行動に移させ、人生を前に進める原動力になっています。私は、スポーツメンタルコーチなので「自主性と自律性の溝を埋めるものは何だろう?」とずっと考えています。

 

 

現時点での私の答えは、情熱です。

他人に指示されなくても、誰も応援してくれなくても、これで成功するか分からなくても、私はこれがしたい!と思える心の熱量ではないかなと思います。

 

 

それは、カッコいいという憧れかもしれませんし、やったことない経験をしたいという好奇心かもしれませんし、認められたい欲求かもしれませんし、上のレベルに行きたい求道心かもしれませんし、何が引き金になるかは人によって違うとは思いますが、やるべき事が決まっていないくても自ら考えて行動するには、情熱が必要じゃないかと考えています。

 

 

ここで私が伝えたいことは、自主性という言葉だけでは何か物足りなくて、本当は情熱を持って取り組む自律性を私たちは目指すべきじゃないかということです。

自律性を育てる心理的安全性


 

次は、自律性を育てるには何が必要なのかを考えてみましょう!

 

自分で目標や目的を設定し、判断・行動するのですから、トライ&エラーが必ず必要になります。つまり、頭で考えていても実際にトライしてみて、行動してみないと結果は分からないのです。その結果を踏まえて、目標を調整したり、方法を変えてみたりと改善が必要です。

 

ということは、失敗することが前提にあって、失敗が悪い事ではないという雰囲気が自律性を育てるには欠かせません。

ただ、日本のスポーツ界ではまだまだ失敗するのが怖かったり、失敗が悪いと思い込んでしまう雰囲気があります。これについては、高いレベルを追求しないという事ではなく、周りが高いレベルを要求しながらも、失敗した個人にはもう少し寛容になって欲しいと願っています。

 

 

レベルが高くなってこれば、少しの技術ミスや判断ミスが勝敗を決めます。そんな高い緊張感のある真剣勝負がスポーツでは大きな学びとなりますが、失敗が怖くても何度も挑戦し続けるためには、心理的安全性がなくてはいけません。

 

 

失敗した本人が一番傷ついているのですから、それを責めたり、あおったりするのではなく、気持ちを切り替えたり、周りがフォローしてあげるような仲間がいると、次も頑張ろうとトライ&エラーを続けるスイッチが入ります。

 

 

チームのリーダーや指導者の方は、選手一人一人とコミュニケーションを密にして、みんなが何度でも挑戦できるような雰囲気作りをしてあげる事が重要だと感じています。

 

 

最後は『あなたの本気度』


 

 とは言え、失敗しても何度でも立ち上がり、挑戦するのは本人の情熱の熱量次第です。

本当に上手くなりたい、成長したいという本気度がないと自律性は育ちません。

 

 

スポーツに限らず、歌やダンス、勉強や仕事など色々な場面で、一度でもいいから死に物狂いで一生懸命頑張る経験をしておくと、自分で人生を創っていく感覚が養われていきます。

 

 

私も今まで人生の色々な場面で、死に物狂いでやった経験が今の自分を創っているなと思っています。

サッカーに対しても真剣に向き合ったからこそ、こうやって皆さんに伝えられる事ができています。

 

 

限りある人生のこの瞬間を、全力で向き合ってみませんか?今しかできない事がたくさんありますよ!

いつも応援しております!頑張ってくださいね!

 

 

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